(ネタバレ)『すべてがFになる』

某所で森博嗣氏が絶賛、かどうかは分かりませんけれど、好意的に書かれていたので、その経歴も含めて気になっていました。
先日、ふと作品リストを確認したところ見つけたのがこの作品。見つけたというか、実は積んでいたということに気づいただけなのですが。
感想はともかく、気になるところが。作品への指摘ではございませんが、以下トリックが分かってしまうネタバレがありますのでご注意くださいませ。
設定に批判があるわけではなく、事実このようなことも存在するらしいので。

  1. クリティカルな環境を想定して作られているシステムなのに、コードの全容を(あるいは特定の部分だけでも)理解しているのが一人だけ。
  2. そのシステムのセキュリティが万全だと言うソフトウェア開発者。
  3. 仕掛けは瑣末な見つけにくいエラーではなく、明らかに意図的なコード。
  4. (作ったのが)天才だからという理由で理解しようとしていないのではないか?
  5. (コード, 設計)レビューは大切ですね。
  6. オープンソース万歳。

仕掛けというのも、大規模なシステムのほんの2, 3箇所ですので、以上を改めたとしてもすり拔けてしまう可能性はございます。
ちなみに、仕掛けを施したのが天才ならば、わざとバグを仕込む方がばれにくいでしょう。謎を解く鍵を見つけた時点で見つかる可能性はほぼ同じですが、それ以外のとき何かの拍子に見つかるという可能性も考えれば。
それを言えばコンパイラから手を加えたら……などとキリがないですが、そちらは推理も破綻してしまうので論外ですね。